ダンバー数がだめなわけ

生態要因(土地の生産力・食物の希少性、遊動域etc)と社会的要因([連合|敵対]関係、[親族|姻族]関係の広がりetc)、コミュニケーションインフラ(移動手段・コミュニケーション手法etc)に左右され過ぎて、社会脳仮説の肝である認知能力だけでは決まらずオチ(上限にしろ集約点にしろ)がないこと。実際にはそれぞれの制限要因を地道に抑えていく作業が一番有意義。しかもどうやらそれぞれの要因自体も関連しているようだし。

人間がどうなっているか走らないが、ニホンザルだと50頭前後で群れ分割をおこす可能性がある一方、どうやら200頭前後までなら線形的に力関係が分かる認知能力があるし、高崎山では1000頭前後まで一つの群れとして維持できた。さらに毎年離れオスやオスグループがやってくる。正直ばらつきが大きすぎて、値を求める作業に魅力を感じない。

ダンバーが参考にした霊長類の群れサイズはかなり生態的な要因、おそらく生物に一般的な過小傾向にある繁殖に影響された、グループサイズの下限から算出しているとみている。