道具と文化

イルカにも道具使う文化? 豪大学などの研究チーム確認
文化は誰のものかという議論が、ここ数十年チンパンジー研究者と文化人類学者を中心になされている。もちろんR・バーンが野生ゴリラの菜食行動からゴリラの文化論を提出したり、サベージ・ランバウがボノボの言語能力を指摘したりと他の大型類人猿研究者も負けてはいないが、研究のバックグラウンドの関係と野生下での道具使用と肉の分配という大きなアドバンテージによって、分かり易い動物の文化論としてチンパンジー研究者が中心となってきた。
一方イルカ・鯨類は高度な知性と複雑な音声コミュニケーションを持つことが知られているのにも関わらず、野生での道具使用の報告がなかったが今回やっと論文になる程度に、存在の確信が持てたのだろう。詳細は論文待ちとして、とりあえずはKyoto Conference Delphinid and Primate Social Ecology: A Comparative Discussionで Michael Krutzenが(tool use in dolphinsというタイトルで話すようなので、非常に期待出来そうだ。

追記

イルカのお母さんは娘に道具の使い方を教えます(生態学と進化) / 今日のNature - イルカ,道具の使用というのがネイチャーにのる模様。国際シンポはこの話が中心なのかな