進化論は難しい?

これに対し、進化論教育の維持を訴える非営利組織「全米科学教育センター」のユージニー・スコット代表は「憲法政教分離原則によって公立学校で天地創造説を教えられないため、宗教色を薄めたIDを持ち出しただけ。科学で説明できない『穴』があると、それを『神』で説明しようとする、天地創造説を唱える人たちの手段だ」と話す。

強調は私。ID説の支持者よりも全米科学教育センター代表の進化論についての知識がやばい。彼のいう穴というのがどう理解していいかわからないが、素直に読めば「進化論におけるデザイナーの不在は、自然の驚異的なデザインの前に置いては不自然である」というまさにID説と同じ感覚を共有していることに他ならない。
もしこのようなことが現象説明のための欠陥であるのならば、たとえば物理法則によって形成されたと考えられる宇宙の進化であっても、デザイナーがいないことは物理法則の欠陥であるという言い方ですら可能になる。
どうもはてなでも米国人の55%は、神が人間をつくったと信じ、27%は進化の過程に神が関与したとし、全く神がかかわっていないとする人は13%にとどまった。みたいな”またアメリカか”みたいな感覚でこの記事を読んでいる向きが多いようだが、日本人だって本当に進化論を理解しているか何かは相当怪しいのではないだろうか。ただ単に神道創世神話を知らない・仏教にはそんなものがないので、進化論を鵜呑みにしているだけで、学校教育としてきちんと指導していないことを考えると人のことを笑えないのではないか