真の作家は差別主義者になれない

NHKスペシャル「アジアの”一等国”」がらみのやりとりを見ていて、佐藤亜紀がイブリン・ウォーを評して言った言葉をふと思い出した。
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作家イヴリン・ウォーイヴリン・ウォー自身を裏切ったのだ、と私は考えている。例えば「悪霊」を書いたときドストエフスキーに起こったのと同じことが、ウォーに起こったのだ。設定した状況の可能性を組み付くそうとした結果、ドストエフスキーは一種の詐欺小説を書くはめに陥ったのだし、ウォーはコミカルな会話の多声法をとことんまで推し進めて、自身が考え得る先まで行ってしまった。ただし、それは必ずしも失敗ではない。
佐藤亜紀 検察側の論告 『黒いいたずら』pp125-128"

http://amazon.jp/dp/4946515488

NHKが取り組んだ末路については、既に述べた。(参考:台湾人の老兵の言葉 - progressive link).背後に中共がいようがいまいが、政策陣は資料に対して誠実になってしまったと言うのが私の結論だ。

チャンネル桜は最初、インタビューを丸まる垂れ流した時、編集という手段を諦めたために、彼らが欲した「あんた(NHK濱崎ディレクター)の後ろには共産党がいるんか」という刺激的な言葉を、台湾人の周辺で巻き起こった騒動自体が、台湾を利用しようとする右翼とそれを利用とする台湾独立派の策動であるというどうしょうもない事実とともに引き出すことに成功した。

リンクはこちら。

2/3 2009.4.19 10:333/3 2009.4.19  9:09
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以上計61分08秒をチャンネル桜が、16分30秒つまり約1/4の長さに縮めて再編集すると、こうなりました。

2/13【討論!】どうしたNHK?!「JAPANデビュー」問題と日台関係 第2弾 桜 H21/4/23

【資料】NHK JAPANデビュー第1回『アジアの“一等国”』をめぐって - 15年戦争資料 @wiki - アットウィキ

果たしてNHKチャンネル桜フジサンケイグループ連合軍のどちらが、台湾人の対日感情を扱えているのか。
上記以外の新しく取材したビデオになるとなおさら桜の偏向っぷりは晴々しい。もはや作家としての信念なぞないことを方方に知らしめたいだけのようだ。


そんなわけで、youtube愛好者(ニコニコ動画もでしょ?)で図書館賛成派で投石党党首たる大蟻食閣下は、ほっといても規制されそうな屑エロゲ愛好者みたいなヘタれ消費者にアドバイスを送るよりも、作家として恥知らずな連中にガンガン石を投げていただきたい。

そんでもって通常の流通に乗るわけがない、ドギツイ描写をコントロールし尽したスンゴイ小説をP2Pあたりで流出して、新聞沙汰になってください。

待ってます。党員より。