性格遺伝子の話

血液型性格判断がニセ科学だなんてニセ科学だぜ - 日記については、ブクマのコメントでほぼ全否定をしたけれど、まじめな科学者にも遺伝子と性格の関係について調べている人もいる。
彼らは、例えばセロトニンやアドレナリンのレセプターの感受性について、DNAの塩基配列の違いに基づくバリエーションレベルから追おうとしている。
でも人間の性格のバリエーションを用意するものとしての遺伝子は十分に理解できるけど、個々人の性格の違いを説明する道具立てとしての遺伝子のバリエーションというのは、無理筋に思っている。人間は遺伝的に多様だからホモ接合するとやばい遺伝子がたくさんあるみたいな話もあるけど、性格形成に関与する一般的な遺伝子に、環境以上の多様性はないだろう。非一般的な遺伝子が間接的に作用して傾向性を与えることはあったとしても*1

どっちにしろメラニン生産量と神経の発達の相互作用みたいな、触れるだけでやばい危険な研究と紙一重であることを研究者は自覚して欲しいモノだ。

*1:逆に言うと、研究者がこういう見通しでする限りでは、ヒトの進化の問題で、個々人の性質の議論にはならないのだろう