再質問

山下先生から、返答が来てた。

産出物が産出基礎づけ関係によって連鎖しているというだけなら、自己組織システムでも同じことなんですよ。明礬の結晶化はまさに産出基礎づけ関係で連鎖しています。ただ、連鎖しているだけで、明礬の析出連鎖は発散していて、閉じていないんです。まあ、確かに実現しているオートポイエーシス・システムの場合、構成素の産出プロセスの連鎖もそのネットワークの操作的閉鎖も、同時に進行してますけど。ここでは、システムの実現までの経過について語っていると思ってください。ネットワークの閉鎖こそが、オートポイエーシス・システムの実現であり、単なる自己組織システムとの違いなんです。ちなみに、この閉域=オートポイエーシス・システムは観察できません。問題になるのは、閉域の形成だけです。

http://blogs.dion.ne.jp/autopoiesis/archives/6271042.html#comments

ありがとうございます。
自己組織システム/オートポイエーシスシステムの違いに、閉域形成という問題があるという問題意識は理解しました。
しかし自己組織システムの産物に産出物、オートポイエーシスシステムの産物は構成素という語で区別しているならば、『「構成素産出の基礎的関係づけによる」連鎖』は、閉域形成しているネットワークでの話にしか読めないのですが。
さらにはルーマンが自己言及という語を使ったとき、明白にシステム形成後の作動に対してであり、閉域形成時点での作動を自己言及としていないという疑問が残ります。

連鎖している「構成素産出の基礎的関係づけ」のそれぞれが異なる事態を指摘しているのでしょうか。