エイズいろいろ

アフリカの人口減少

CIAの91年の警告は現実となった。7月上旬南アフリカ・ダーバンで開かれた第13回国際エイズ会議で、米国国勢調査機関は「21世紀の地球規模流行病、エイズ」と題するカレン・スタネッキー氏の報告を取り上げた。その中に出てくる、アフリカにエイズが及ぼしている被害の規模たるや、状況を知っている人々ですら驚き、呆然とした。腺ペスト以来初めて、病気が人口減少を引き起こしている。HIVウイルス感染によりジンバブエボツワナ南アフリカ共和国は、2003年までに減少の始まりが予想される。他のアフリカ諸国でも同様の兆候が見られる。国勢調査機関はまた、今後10年間に、サハラ以南の国々で平均寿命が30も短くなり、死亡率は2〜3倍に、乳児死亡率と5歳以下の幼児死亡率も劇的に増加すると見ている。国勢調査機関によると、エイズ発症以降、約1500万のアフリカ人がいのちを落とし、約1100万の子ども達が孤児となった。アフリカにおける死因の断然1位をエイズが占める。この流行病により、アフリカの国々のうち、軍事・経済・政府の組織構造が存続の危機にあるとの最新報告もある。

強調部分がすごく気になって原文を見てみたら(強調は私)、The Census Bureau also projected that life expectancy in several sub-Saharan countries will decline to 30 over the next ten years, crude death rates would double and triple and infant mortality and mortality rates となっていて安心した。平均寿命が30+αになるということだね。ちなみにここでもlife expectancyは平均寿命と訳されている。余命と訳す場合は、life expectancy at selected ageの時なんだろう。
ちなみにリンク先のサイトは、カトリック系の団体なのでコンドーム禁止!ピル禁止!という論調。エイズ対策と同時に行われた家族計画が問題なのは同意するけど、実際の対策として禁欲と貞操を主張するのはいろいろと問題ありだと思うな。