ID説の問題

んー、原則論的には別にデザイナーがいなくても進化するんじゃない?という神学論争的な答えが基本になるんですが、ま、それでイイのではないでしょうか。科学って基本的に非有神論だし。
さて、進化の不思議なところの一つに帳尻が合ってれば(つまり中立的であれば)、どうでもいい性質がn世代後まで存続しうるということがあります。
たとえば通常ならばメリットがなさそうな形質もDNA上には残り続けることだってまれではありません。有名なのはパンダの親指でしょうか。人間の盲腸もそれっぽいところがあります。
ただの創造説なら悪魔の仕業か、悪魔の仕業に見せた神の御技だけれども、普通の研究者はとくに気にしません。生物は万能の神の成果ではなく、時間の産物だと考えているからです。
そして分子生物学の今の基礎学問的な目的として、いかに大進化が起きうるかという問題があるのです。
というわけでダーウィンがどれだけ眼の構造について悩んだとしても、DNAすらしらなかった彼を攻めるいわれはないのです。分子レベルの機構は分からなくて当然とも言えるし。

あと、進化論は観測可能な*1科学です。問題はどういった機構で進化が起きるのかについては仮説として、ダーウィニズムがあると考えて下さい

*1:再現可能な、では決してない。勘違いが多いが