不妊治療の問題

代理母出産とか300日問題とかの話を練習帳 - 「女の敵は女」とよく言うけどを読んで、ぼんやり考えていたところ妙なニュースを発見した。
血液中に男女の性染色体混在、不妊治療出産の双子8組で : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
イマイチ趣旨のわからない記事だが、大雑把に言えば体外受精による不妊治療は血液キメラの発生率が高いのではなないのか?ということのよう。適切な解説を見つけられなかったが、血液キメラというのは二卵性の双子が胎盤を共有した際に胎盤を通じて細胞が混じる現象のこと。
(参考:血液キメラ
一卵性の場合は混じっても問題ないけれど、二卵性の場合臍帯血経由で相手の幹細胞が混じってしまうことがあり、本来なら生物の一個体は全細胞のゲノムが同じであるにも関わらず、別個体(兄弟)の細胞が混じっているために単一個体でありながら複数のゲノムを持ってしまうことが生じる。記事はセンセーショーなるに男女の性染色体とか言っているけれど、当然同性でも血液キメラはありえる。ただ報告される事例が少ないので、よく分かってないようだが、二卵性の兄妹(姉弟)の場合、キメリズムとモザイシズムなどを読むと、不妊になったり半陰陽になるケースもあるようだ。
しかし一般に体外受精では最大3つまでの胚を戻すことをしているようなので、双子が生まれる確率は通常の妊娠より高く*1体外受精という手段のリスクの一つに血液キメラがあることをあらかじめ告知をしてはどうか、というのは納得できる。
ところで不妊産婦人科で扱うのかはともかくそれを治療というのはどうよ。病気なの?

*1:排卵促進剤だけを使った不妊治療よりは低いだろうけど。