メーガン法に関して

せっかく警察庁法務省の官僚がそれぞれの思惑を持ちながら提出した資料は、結局のところ世の皆様の常識にはナンの影響も与えなかった感のするまとめなのだなとhttp://allabout.co.jp/children/ikujinow/closeup/CU20050315A/index3.htmを読みつつ思った。
まあ大体警察庁の発表は「数字じゃないんだ、女子供は無力なんだから常識に従え」と自らの努力を貶すようにしか見えないへんてこな代物だったで仕方のないものなのかもしれん。
ざっと見たところ、以下の点でメーガン法支持者はごっちゃになっているようだ。

  • 女児対象性犯罪者の異常性癖は治らないので再犯率は当然高い
  • 性的嗜好は変わらない。女児愛好家はキモイ
  • 日本の性犯罪の刑法はぬるい
  • 社会が監視すると性癖が治らなくても犯罪抑制になる
  • メーガン法の反対者は加害者の人権を異常に重視している
  • 性犯罪は増加している
  • 被害者は公開されるのに

こういった情念が混じった結果メーガン法賛成と結びついているようなのだが、反対者の立場から言えば混ぜるな危険。と茶々を入れたい感じになる。
実際のところは

  • 現状では治療行為をほとんどしていないけど意外に再犯率は低い。治療したら*1どうなるかは不明
  • 成人女性に趣味が移ることもあるようです
  • 厳罰化が決まっています
  • 抑制されないと知られています
  • いろんな人がいるよ
  • 減少傾向にあるんだけど。下げ止まりな気もするが
  • メディアスクラムはマスコミの問題だし

なのであんまりごっちゃにして欲しくない。正直メーガン法のメリットをなんの根拠もなく「地域住民による監視によって、性犯罪の再発を未然に防ぐことができる」とかいう嘘っぱちが流通していることよりも、多くの記事が言われてるほどメリット無いよと書かれているのにもかかわらず、「再犯抑制出来る」「防犯のメリットがある」と文盲の方々が多々いらっしゃることが心配だ。日本人の学力低下はスゴイデスネ。
中には防犯よりも社会復帰出来る(矯正できたんじゃん)人間がいることの方がいやだと主張したりとする方(40代)もおられ、あぁ社会の爪弾きにされているのか、リストラにあったんだねと涙を誘う書き込みも見ましたが、とりあえず更生よりも社会で制裁を受けるべきって結局更生せずに再犯してもいいってことなのかしら。
ところでメーガン法の最大のデメリットは身内による性犯罪の検挙率*2が異常に悪くなる可能性だと私は考えるのだが、賛成派は考慮したことがあるだろうか?つまり被害者が加害者の身内として扱われてしまう悲劇が考えられるのだが。

*1:できるかどうかはよくわからないが

*2:韓国ではその暗数の高さが大問題らしい。