ミスコンに思うこと

外からリンクされてるようなので一部書き直し

京都大学でついにミスコンが開かれるらしい。という話を友人から聞いてサイト*1を探したのはつい二週間前のことだったりするのだが、結局中止が決定したらしい。

特に毎日は英字新聞で記事にしちゃいましたよ、おい。
しかし上記の記事では京大で一体何が起きたのか分かるわけもないので、検索してみた。google:京大 ミスコン*2
その結果kyoto-u.com > 談話室 > NFがもっとも情報が集まっているらしいので暇に任せてだらだらと見続けてみた。

中止までの経緯

リンク先によると以下のように流れが進んだらしい。

  1. 10月初旬いきなりミス・ミスターコンの告知
  2. 10月15日(金):候補者募集締め切り
  3. 10月17日(日):最終候補者、男女各5名ずつ確定
  4. 10月21日(木):公式ページに候補者プロフィール、写真掲載
  5. 10月22日(金)kyoto-u.com内に★堕落★あえてミスコンに反対するスレッド★失望★というスレッドが立つ
    • この時点では反対してみるという乗りの人間が出てきただけ。実情についてのコメントはなし。
    • サヨクの人たちには2004/10/22(金) 23:17:15

      大  暴  れ  し  て  ほ  し  い  !


      ほほう2004/10/22(金) 23:35:50

      候補者よりアクシデントの方が面白そうだ
      見に行こう

    • ほとんどこんな乗りで、むしろ森毅さん(京大出身・京大名誉教授)早くも前夜祭が始まった感じやね。どっちにしても盛り上がってええんやないの。と同じスタイルと行って良い人が多い
    • 一応まともな議論もあるんだけどな。おれ的にツマランからリンク先見れ
    • 既にこのあたりから候補者がテニスサークル関係者が多すぎるという批判・出来レース疑惑が見られる。
  6. 11月10日 討論会
    • 主催者側10人対反対者50人。相当厳しく突っ込まれたらしい
    • 主催者側は、「公開話し合い」出席者全員の学生証チェックと名簿提出を事前に要求していたらしいです。万一、暴力沙汰が起こった際に、警察に協力するためって主催者側は学生の自治をどう考えてるのか問いつめたい。
  7. 11月12日 公聴会
  8. 11月13日 公聴会
    • ミズ&ミスターコンテスト(Ms&Mister Contest)と言うことになった。内容については後日相談と言うこと。なおMs.というのを覚えておこう。後々ひっぱてくる。
  9. 11月15日 桂由美・メディアマックスジャパンがスポンサー撤退。公聴会は延期
    • 実はこのとき秘密の動きが主催側は会議中には触れなかったが、既に新風館を予約済みだったらしい。
  10. 11月17日 公聴会
    • 公聴会が行われる中kyoto-u.com ★堕落★ミスコンに反対するスレッド16★失望★に爆弾が落ちる。議論の当事者すら知らないうちに、GETTIが主催するCampusNaviに、新風館でMiskyoが行われるという情報が流れる。ここで前回約束されたMs.という名称が省かれた
    • 十一月祭中間実行委員会関係者・NF委員も知らないことが明らかに
    • またMiskyoの学園祭名はMiskyoコンテストに変更。もはやNF企画ですらないってことか
  11. 11月19日(金)23:00

ついでだから主催者側が強行採決をするためにテニスサークルの人員を動員するために流したメールらしきもの

ミスコン委員からのメール 2004/11/12(金) 17:34:42
サークルのMLを通じてミスコン委員からメールが来ました。
ミスコンには反対ではないですが、これは少しやりすぎですね、、、。

突然で悪いのですがNFで何かの企画に関わってる人,クラス,サークル何でも良いんだけ
ど,ミスコンが女問研とかに目をつけられ存続の危機、さらにはNFの危機までくるかもし
れません。んでミスコンの是非を投票で決める形になったんだけど,NFの模擬店とかス
テージ各企画ごとに1票。投票日は今日の18:15〜文学部東館第一講義室で全学連公開の話
し合いだから,時間あったら友達連れて来てほしいですm(__)mNFの1企画1票という事なん
だけど,投票権がなくても議論の場に来てほしいです。ニュースざたにもなるくらいで
す。事前の話しあいを17時45分からルネ二階をつかってやるんできてください。ミスコン
委員より。

まとめ

多くの部外者は左翼やフェミが反対して潰したんだろう、京大って古くさいなと思ったのだろうが事情は結構違う。多くの反対者が問題にしたことと実際に中止になった理由をまとめると以下のようになる。

  • 議論がなされないまま既成事実として開催しようとした
  • 候補者と主催者にテニスサークル所属者が多い。癒着疑惑
  • 同様に選考経過が不透明
  • 企業の協賛が禁止されているのにも関わらずスポンサーをつけていた
  • ジェンダー問題

はっきり言って上記の五つの理由の内、最初の四つが問題になり、これをもとにして中止が迫られた。純粋に手続き上の問題だったと行って良い。スポンサーをつけることが出来るのはNF事務局*3で、彼らが集めた資金からステージの費用などが捻出される。また、NF事務局は全学実行委員会から委託された組織なので、一団体がスポンサーをつけるかどうかを判断する立場にない。したがって主催者側がスポンサーをつけた時点で、NF事務局は公式認定された企画であるかを否認するか、全学実行委員会に判断を委ねることになる。そして今回は委ねた形になった。
というわけで、何度かの公聴会でミスコン&ミスターコンの是非が問われたわけだけど、物別れになりスポンサー問題は解決されずにお流れになったというわけである。まぁ、つまり話し合いを強行採決によって突破するという技が行われることなく公式企画という名目は棚上げされ、主催者側による企画中止によって幕は閉じた。
さて、例えばスポンサーが付いていない場合であっても、ジェンダー問題について十分な議論が出来ないと当日暴れる学生を否定できないので、実施に当たって注意する必要があるが、学内のコンセンサスを構築することができないようではそもそもやる資格がないのではないだろうか。また、今回ミスコンの存在の表明からNFまでの時間が短すぎたために、議論の場で理論的に補佐するような賛同者が身内にいなかったのもネックになったようだ。どさくさに紛れてやろうとしたのが裏目に出て、学内左翼という古強者どもの行動力を甘く見すぎたと言えよう。テニスサークルの身勝手というイメージのせいで一般の学生も敵に回してしまったのも問題だっただろう。

さて、思ったのだけれど女性の価値を外見で測るのが問題だというのはよくわかるが、ある社会集団の主観から見た女性の外見の程度を測るとしたらフェミ的に問題にならんのじゃないだろうか。すり替えなのは確かだが、立脚点を倫理や政治から離れて社会病理学的な調査とすればいける気もする。

*1:どうせみられないんだろうけど

*2:なにがトップに来るのだろうか

*3:十一月祭事務局